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恭介「だいじょうぶ? 肩貸すよ」
小波「いっ、いえっ、平気で……うぅぅーーー!」
恭介「でも急いでたんだろ? あんなダッシュして……」
小波「ちがうんで……あぅぅ……いたた!」

生まれてこのかた、女の子がこんな痛がってるのを見たことがない。
本気で心配になってきた。

恭介「とりあえず落ち着いて、座ってさ」
小波「ほんとに、なんでもっ!」
恭介「じゃ、せめて保健室まで」
小波「あっ、いえ、そのほんとに、平気ですからっ! いた、いたたたっ!」
小波「あうぅぅーー!!」


お尻の痛みに途方にくれてしまったようにへたへたと崩れ落ちてしまう。
うかつに動かしてはよくない……? 
いや、これは抱きかかえてでも運んでやったほうがいいかもしれない。

恭介「ちょっとじっとしてて」

小柄な子でよかった。
女の子の膝と背中に手を当てて、ひょいと持ち上げようとしたところ……。

小波「ひゃわわわっ!? なななななにを……!?」
恭介「いやっ、別に変なことじゃなくて、保健室まで!」
小波「いいいいいえっ!! すみませんっっ!! ほんとに思いっきり平気ですのでっ!」

あたふたと暴れだした女の子が、痛みを押してむりやり立ち上がる。

小波「ほほほ、ほんとにすみません! ごめんなさいでしたっっ!!」
恭介「こっちこそ、ほんと大丈夫?」
小波「わた、わたたっ!」

恭介「神拳!?」
小波「わた、わたしっ! よくこーゆーことあるんですっ! ですからほんとになんでもっっ!」
小波「しっ、しつれいしましたーーーっっ!!」

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